管理栄養士の資格を活かした仕事をしたいけど、「子どもとの時間を大切にしたい」
「過酷な労働環境で挫折してしまった」という方も多いのではないでしょうか?
そこでおすすめなのが、食や栄養に関する記事を執筆するWebライターです。
ここでは、管理栄養士ライターになる方法とメリット・デメリットを解説します。
管理栄養士がWebライターになるメリットとは
在宅で働ける
Webライターは、パソコンとインターネット環境があればできるため、完全在宅勤務が可能です。スキマ時間を活用できて出勤する必要がありません。子育て中や介護中で外に働きに行けない人や、外で働くよりも在宅で働きたいと思っている人にはおすすめの働き方です。
食と栄養の知識を深められる
管理栄養士といえども、栄養学を全て知り尽くしているとは限りません。
記事のターゲット(読者)は妊婦さんや主婦層、ビジネスパーソン、高齢者、病気の方、アスリートなどさまざまです。記事のターゲットや内容に合わせて、必要な知識を更新し、エビデンスに基づいたわかりやすい記事を書く必要があります。
そのため、管理栄養士ライターになることで食と栄養の知識を深められ、より専門性の高い記事の依頼にも対応できるようになるでしょう。
副業として始めやすい
管理栄養士は仕事内容のわりに薄給のところが多いです。プライベートな時間に余裕があるのなら、副業ライターとして始めるのもひとつ。
食と栄養に関する記事は、栄養素の解説やレシピ紹介、ダイエット系など幅広く、募集件数が多い分野です。管理栄養士としての実績と募集記事の内容がマッチングすれば、採用される確率が高く、在宅でできる副業ライターはチャレンジしやすいといえます。
Webライターは在宅以外でも、ノートパソコンを持ち込めば、カフェや電車などの移動時間を利用してしてでもできます。パソコンも使わなくても構成案や記事のネタをノートに書き留めたりと、スキマ時間を活用できるため、副業として始めやすいですよ。
管理栄養士がWebライターになるデメリットとは
実名の公表が必要な場合がある
健康情報はYMYL(Your Money or Your Life=人々の幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与える可能性があるページ)の領域にあたります。食の専門家である管理栄養士が書いた記事は、信憑性や安心感から信頼度が高く、質の高い情報として検索エンジンからも評価されます。
そのため、クライアントから実名で執筆できるかを求められ、公表するケースになる場合も。
実名を公表するのに抵抗感のない方は、記事執筆の受注率をアップさせられるでしょう。
プライベートな時間が減る
副業といえども仕事なので、本業並みに取り組む必要があります。調べて記事にすることは予想以上に時間がかかり、プライベートな時間が減ることも。
筆者の執筆フローの一例を紹介します。(1本5000文字の記事を執筆する場合)
①クライアントから渡されたキーワードを元に、リサーチをしながら構成案の作成、提出
②クライアントチェックが入り修正
③リサーチをしながら記事執筆、提出
④クライアントチェックが入り修正
このフローで1つの記事を仕上げるのに10時間かかることも。これにクライアントとのやり取りにかかる時間もあります。
また、複数のクライアントと契約している場合は、納期が重なることも少なくありません。複数の案件にエントリーした結果、採用時期が重なってしまい、納期に追われてしまうことも。
家族の急病や用事などで、「思いのほか執筆時間を取れない」なんてこともあります。
管理栄養士ライターを続けるなら、予定を詰め込みすぎないなど、記事執筆のスケジュール管理も大切になります。
収入が不安定
管理栄養士ライターとして働く場合、フリーランスで働くパターンがほとんど。
業務委託なので働いた分だけが収入となるため、収入に波があります。毎月、一定の記事数が依頼されるとも限りません。記事の納品価格は文字単価と文字数で決まるため、「たくさん執筆したわりに収入が少ない…」ということも。記事執筆にかかった時間を時給換算すると、500円なんてこともたまにあります。
実際に副業で管理栄養士ライターをしている筆者の場合、月1万円〜5万円と幅が大きいのが実情です。
そのため、「今働いている職場をやめて、すぐにでも管理栄養士ライターとして働きたい!」と思っている方は、まずは、副業ライターとして経験を積んでからの方がよいでしょう。
管理栄養士ライターはどこで募集しているの?
管理栄養士ライターとして働きたいけど、どこで募集されているのか?お仕事の見つけ方が気になりますよね。大きく分けて3つの方法を紹介します。
クラウドソーシングサービス
初心者の方におすすめなのが、クラウドソーシングサービスを利用する方法です。クライアントと仕事をしたい人を結びつけてくれるサービスで、代表的なものが「クラウドワークス 」や「 ランサーズ 」です。仲介手数料を取られますが、会員登録をした日から利用できます。サイト内の検索機能を使って「栄養士」「健康」「医療」などで探すと、管理栄養士ライター向けの案件が見つかりやすいですよ。
健康系のWebサイトや栄養士関連サイト
健康系のWebサイトや栄養士関連サイトに直接エントリーする方法もあります。
管理栄養士ライターとして活動するなら、他の方の文章の書き方を参考にしながら、ライター募集していないかをチェックするのもひとつです。
栄養士関連サイトとは、栄養士が登録できる求人情報や、悩みや情報を共有できるWebサイトです。
一例を紹介すると
・管理栄養士・栄養士の仕事探しNutriWorks
・Eatreat(イ―トリート)
記事執筆の募集数は少ないですが、栄養士の情報もチェックできるので、登録しておくとよいですよ。
求人検索サイト
Indeed(インディード)などの求人検索サイトでも、管理栄養士ライターを募集していることも。「管理栄養士ライター求人」で検索すれば探すことができます。
管理栄養士ライターに必要なスキルは? 向いている人の特徴とは?
フィードバックを素直に受け入れる柔軟さがある
記事を書くには、管理栄養士としての知識だけでなく、文章の書き方やエビデンスの探し方など、記事を書くための知識や技術が必要です。最初は指摘が多く、へこんでしまうことも多々あることでしょう。ただ修正するのではなく、指摘内容を受け入れ、理解して次に活かせるかが重要です。
知的好奇心がある
執筆内容によってはレシピ紹介をすることも。また、自分の知らない分野を調べて記事にすることもあります。スーパーやコンビニで、今売れている食べ物をチェックしたり、図書館に足を運んで調べ物をしたりと、情報収集するのが得意な方は向いているでしょう。
パソコンに苦手意識がない
記事執筆はパソコンでの作業になります。執筆以外に、クライアントのやり取りもすべてパソコンです。ビジネスチャット(SlackやChatworkなど)を使うことも多いため、パソコンに苦手意識がなく、使いこなそうという気持ちがある方は向いているといえます。
管理栄養士ライターは在宅ワークや副業におすすめ
管理栄養士ライターはネット環境が整っていれば自宅で始められるため、子育てや介護のすき間時間を活用できるほか、副業としてもおすすめの働き方です。
基礎から学びたい方は、ライティングスキルを直接学べる、ライター講座で学ぶのもおすすめです。基礎から学ぶことで、質の高い記事が書ければ収入アップも可能になります。講座を通じて他のライターさんとの交流もはかれて、視野も広がりますよ。
医療ライターズ事務所メディペンでは、管理栄養士を含めた医療ライターの育成講座があり、ライティングの基礎から医療記事の執筆まで学ぶことができます。
気になる方は、ぜひ当ホームページまたは当事務所のTwitterアカウントをフォローしてください。
「私にできるかな?」と思っている方は、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね。
ライター:岩見 真由美(管理栄養士)